1548.ゼロの法則体験記25「福（幸）は内、鬼（欲）は外」

夫編のあとがきと、今後の話です。

夫編で私は180度考え方が変わったと先週の体験記で書きましたが、その理由と、これからの自分についてです。

私はゼロの法則を始めて4年になります。始めた理由は幸せになりたかったからです。離婚をしてシングルで息子を育てるのも辛かったし、息子の発達障害と自分の鬱病も嫌だったし、過去のトラウマからも脱出したかったです。とにかく自分の置かれた状況や降りかかるマイナスから逃げ出したかったんだと思います。

ゼロの法則を頑張った結果か、運命がもともとそうだったのか、四年前に求めていたものはほぼすべて手に入りました。でも、夫編を読んでいただければ分かるように、私は幸せになれませんでした。孤独からも、鬱病からも、息子の発達障害からも、逃げ出すことは出来ませんでした。ほしいものを手に入れても、幸せになれなかったんです。夫の愛情もとても不安定なものだと分かりました。

ほしいものを手に入れれば幸せになれると思っていましたし、多くの人はそう思っていると思います。でも、ほしいものを手に入れたその先に待っていたものは、新しい苦しみや悩みでしか無かったのです。

これでは私は永遠に幸せになることが出来ません。途方に暮れました。その事実を受け止めることが出来ずにいました。そして、私は癒しを求めるようになりました。。。

私は昔子供の頃に好きだったものに気持ちを向けることが日々の中で多くなりました。昔を懐かしんでグッズを買ってみたり、ネットで情報を探したりしていました。そして、とある本を見つけた瞬間、心に何かが溢れて来たのです。

それは、子供の頃に穴が開くほど眺めていたとある本でした。自分では難しくてなかなか作れませんでしたが、私はシリーズを少しずつ集めて、日がな一日眺めていました。その作者の世界観が大好きだったのです。

私は好きなものを好きでいた素直な自分を思い出しました。辛かった家庭環境、いじめなどで辛かった学校生活の中で唯一の癒しだったそのシリーズ本、、、。私が帰りたかった場所はここだと確信しました。感情が大きく揺り動かされました。

それは、マイナスから逃れようと必死にもがいても逃れられなくて、幸せを掴もうとしても掴みきれなくて、その先には更なるマイナスしか無いと知って、絶望すら見えかけた瞬間の、小さな小さな光でした。

私は、子供の頃に戻りたかったんだと分かりました。今まで人は年を取るごとに知識と経験を得て進化して行くものだと思っていましたが、少なくとも私は違ったようです。私は進化して行くどころか、退化して行くほうに心地よさや癒しを感じました。私が最近ずっと求めていた自然体の自分は、これから探し見つけるものではなくて、もうすでに私の中にある、幼い頃の自分の姿だったようでした。

忘れかけていた自分、押し込めていた自分、間違っていると思っていた自分、無駄だと思っていた自分、忘れたかった自分、、、それが全て自分にとって必要な自分、自然体の自分だったのです。

「欲」とは、不安の表れなんじゃないかと最近では思います。私は欲深い人間でしたが、言い換えれば不安が大きい人間だったのかもしれません。もっと生活が豊かになれば、もっもいい人と出会えれば、もっと容姿や頭が良ければ、不安が解消するのではないかと思うからです。そして、自分の欲しいものを持っている人に嫉妬していました。例えばbalanceさんに嫉妬していました（笑）ゼロの法則発案者で、本も出されて今もサイトを大きくされていますよね。成功者ですよね。ゼロの法則を頑張れば私もbalanceさんみたいに成功出来る、もっと言えば人を見下せるなんて思っていました。

でも私の無意識が求めていた感情はそんなものじゃなかったんです。私は人から見たら羨ましいと言われる生活をすることが今は出来ていますが、誰のことも見下す気にもなりませんし優越感を一瞬持ってもすぐに虚しさに変わります。きっと私の無意識は、昔の私に戻りたいとずっと願っていたんだと思います。それが意識に現れたのが恐らく今年に入ってこちらの体験記で話し始めたあたりです。それからのマイナスの現れ方が、すべて子供の頃の自然体の自分に戻る為の修行でしかなかったのです。

もう、私は人の上を目指す生き方は終わりにします。自分が本当に心地よいもの、自然体でいられるものを探す旅に出ます。ゼロの法則は「欲」を満たす為に使っていましたが、これからは「自分を心地よくする為」に使います。そのほうが、幸せになる近道かもしれないと思います。

これを読んでくださっている会員の皆様は、全員「幸せ」になりたいと思っているはずです。でもその幸せは”欲を満たしたい”ものか、”心地よくなりたい”ものかどちらですか？お金や、パートナーや、家族や、物で満たされない自分だけの心地よさ、自分の感情でしか測れない幸せがどこかに潜んでいるかもしれませんよ。そして感情が動くものこそが、自分を本当の幸せに導いてくれる道筋になるかもしれませんね。

来週からは更なる自然体の自分探しをテーマに体験記を書いて行きたいと思います。ありがとうございました。

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