0112.父の暴力を許した、勇気ある女性(体験談・静岡・女性39歳)

今日は、静岡県の会社員Kさん(女性・39歳)から頂いたお話をしたいと思います。

『妄想すると妄想に縛られて、身動きが取れなくなる事に気が付いたので、なるべく妄想するのをやめるように心がけるようにしました。
今あるものに集中する事にしたのです。
するとかなり気分が楽になって冷静に物事を判断出来るようになって来ました。
感情で行動するのではなく、理性を持って行動出来るようになって来たのです。
これは自分にとって大発見です。
いつも心が穏やかで、幸せな気持ちでいられるようになって来ました。』

・・・と、つい最近頂いたKさんからのメールには、精神的な安定を得た様子がうかがえます。

きっと皆さんは、「プラス思考が上手くできるようになったのね」くらいにしか、思わないかもしれません。
でも、私は大変感動いたしましたので、こうやってメールを紹介させて頂いた次第です。
よくここまで頑張ったなという思いでいっぱいです。

少し長くなりそうなので、数回に分けてお話するかもしれません。
Kさんから最初にメールを頂いたのは、昨年の12月ですので、メールでご相談を頂いてから、約3ヶ月ほど経ちます。

最初は、母親に対する怒りが収まらないという内容のご相談でした。
それで私は、母親に対してプラス思考できなくても、とりあえずは父親に対して感謝してみてはどうですか?
とお返事をしたと思います。

そこから一気に、20年以上も苦しみ続けた思いと向き合うこととなりました。
私の返事に対して、Kさんから、こんなメールが返ってきました。

『子供の頃から結婚するまで父から暴力を振るわれていました。
ずっと父を恨んでいました。
しかも夫からも暴力を振るわれていたので、夫も許さなくてはいけないですよね。
・・・・・
今まで自分の中で過去の出来事を封印して考えないようにしていました。
でもそれでは何の解決にもなりませんでした。
ふとした時に記憶がよみがえって来て怒りがこみ上げてきます。
どうしてあんな目に合わなければならなかったのか!と思うのです。
高1の時、剃刀で手首を切った事があります。
それを見た父は【何で包丁で切らないんだ、そうすれば死ねるよ】と言い首をしめてきました。
母が間に入ってくれ裸足で外に逃げました。
でも父に捕まり家に連れ戻され又殴る蹴るです。
何処にも逃げ場はありませんでした。
母も妹も父から暴力を振るわれていました。
母は私や妹が暴力を振るわれてもかばってはくれませんでした。
子供の頃から誰にも甘えず、頼らず、自分の意見を言わず、我慢して人を信用しないで、殻を被って自分が傷付かないようにしました。
でももう傷付く事恐れるのは辞めます。
人を信用します。
マイナスの事が起きたらプラス思考すれば良いですよね、少し分かって来ました。
過去の出来事をBalanceさんにメールします。』

それから数日後に頂いたメールでは・・・。

『過去の出来事を思い出すのはつらいです。
父の事を殺そうとは思いませんでしたが、死んで欲しいと何度もおもいました。
父は自分の思い通りにならない事があると、包丁を持ってきて脅すのです。
家に居ても生きた心地がしませんでした。』

まさか、実の父親から暴力を振るわれて過ごしていたなんて事は、私も全く想像していませんでした。
その時は、辛い過去を思い出させてしまったな、と私は大変申し訳なく思いました。

当然、父親の事は憎んでも憎みきれないことでしょう。
過去の出来事を封印してしまったのも、当然の事のように思えました。
きっと同じ体験をしなければ、Kさんの辛さを本当に理解することはできないことだと思います。

ただメールを読んでいるだけでも、父親に対する怒りが私にも込み上げてきました。
とてもじゃないけど、最初は私から「父親を許しなさい」などという言葉が出るはずもありません。

しかし・・・。
Kさんは20年以上も封印してきた、父親に対する思いに、勇気を持って向かいあったのです。

そして・・・父親を許したのです。

父親を許した、というメールをもらった時は、私にもジーンと熱くこみあげてくるものがあり、とても感動しました。

冒頭で紹介したメールを読んで、私が感動したというのは、そういういきさつがあったからなんです。

続きは、また次回にお話したいと思います。
Kさんが辛い過去に向き合った、勇気ある思いには、本当に心から敬服するとともに、祝福を申し上げます。
Kさんの了解を得て、相談内容を紹介させて頂いてはおりますが、掲載内容において、もし公開したくない箇所などがありましたら、ご連絡下さい。
速やかに、修正または削除をして対応します。

Kさんにおかれましては、もっと幸せになれる事を心から願っております。

皆さんのご幸運を心からお祈りいたします。

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